シガンシナをウォールマリア内から(つまり調査兵団がやってきた方角から)遠巻きにして様子をうかがう獣の巨人。
リヴァイに突き落とされたライナーは地表で鎧の巨人へと姿を変え、今度は壁を登り始めます。

エルヴィンは戦局を見極めようとしばし沈思黙考。眼前に迫る冷静さは失っていません。
その視界に、ひときわ奇妙な巨人の姿がありました。

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四つん這いでぼーっと宙を眺める表情はいかにも雑魚巨人のそれですが、普段と違うのはその背に樽や木箱が大量に括り付けられている点。
誌面で確認できる範囲ですと樽が2つ、木箱は7つほどありそう。これらを鞍に載せて背負っています。

直前に爆発変態を遂げたものとは考えにくく、この四つん這い巨人は前からこの状態であったとエルヴィンは推測。
知能を持ち、ライナーたちに調査兵団の接近を伝えた可能性があると判断します。
特に知能がありそうな顔には見えないのですがw
エレンたち主役級のデザインと差がありすぎてお気の毒としか言いようがない。

思えばミケたちを襲った時も獣の巨人は配下の雑魚たちに「言語で」命令を伝えているような素振りでした。
あの巨人たちも(程度は低いながら)知能があったということなのでしょう。

アルミンは巨人が背負った樽&箱の中身に関心を寄せるものの到底分かりません。
コーヒーなどの物資の他に、ユミルを含め「故郷へのみやげ」となる人間が入ってるんじゃないかなというのが筆者の考え。
もしくは未だ姿を見せないベルトルさんか。

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エルヴィンの2正面作戦

獣の巨人が怒号とともに大地に拳を打ち付けると、それを待っていたかのように2~3m級の小型雑魚巨人が一斉に進軍を開始。その数16。
調査兵団の退路を断つため馬に狙いを定めているようです。

獣の巨人を含む大型の個体は調査兵団の退路を塞ぐ柵を模して整列し、シガンシナからの出口を囲い込む構え。
エルヴィンはようやくここに来て優先順位の考えがまとまったようです。

団長の指揮のもと、部隊を2つに分けます。
・馬を守りつつ小型の巨人を蹴散らす担当:リヴァイ、その他大勢の兵士
・鎧の巨人を掃討する担当:リヴァイ班(リヴァイ以外)、ハンジ班

馬を失えば街への帰還は絶望的であり、巨人たちによる兵糧責めであっという間に干上がってしまうことは火をみるより明らか。
使い捨て上等で小型の巨人が群をなして攻めて来ますが、なんとしても馬は死守したい。

一方で知能系巨人は始末しておかなければならない標的です。
主力とも言える面々をライナーにぶつける算段で、新兵器「雷槍」の使用も許可されました。しかし変身直前にリヴァイが襲いかかっても殺しきれなかったライナーを、雷槍とやらで何とかできるのでしょうか。
ライナーにとっても未知の兵器ですからそこに付け入る隙があると期待しましょう。

ライナーを後一歩のところで取り逃し忸怩にさいなまれていたリヴァイですが、
名誉挽回のためにあてがわれたダンスのお相手はライナーではなく獣の巨人。
チームはほぼモブ兵士で構成されていますので実質リヴァイと獣の1on1となりそうです。

エルヴィンの作戦の概要はこうです。
■前提)エレンを巨人化させ鎧の巨人を引き付けつつシガンシナから離れる

■A)鎧がエレンを追った場合
→超大型の奇襲を避けるため開けた場所で鎧と格闘戦。ミカサたちが「雷槍」で援護する。

■B)鎧がエレンを無視して馬の殺害を優先した場合
→リヴァイとエレンで獣の巨人を挟撃する。

ライナーたちの目的はエレンの身柄の確保ですから、
エレンが逃走する素振りを見せればライナーは追わざるを得ません。それが仕込みだと分かっていても、です。

エレンが評していわく、1対1の格闘戦ならライナーよりアニの方がずっと手強い。
事実アニはエレンの顎をふっとばして地面に転がし逃亡することができました。
その後、壁を登る途中でミカサが指を切り落として落下させたからよかったものの、エレン一人ではアニに対処しきれなかったのです。
しかしウトガルドの誘拐事件でエレンはライナーとの個人戦に勝利する寸前まで持ち込み、ベルトルトの掟破りなフライングボディプレスで乱戦になり、勝負はうやむやになりました。

ですからエレンが「ライナーなんて一人なら雑魚w アニの方がよっぽどつえーしw」と考えるのも無理からぬ筋と言えるでしょう。

そして読み通りにライナーはエレンに食いつき、正面から相対。風を切る轟音を響かせながら殴り合う二つの巨影。
ライナーの左ストレートがエレンの頬を掠めます。

直撃すれば首から上が月面まで吹っ飛びそうな重量級パンチをエレンは冷静にかわし、即座に返す刀は伝家の宝刀一閃・ライトクロスカウンター!
※たまにボクシング漫画の感想ブログみたいになりますが、お使いのPCは正常です。ただいまお読みいただいているのは進撃の巨人のブログで間違いありません。

エレンの会心のカウンターがライナーの顔面を捉え、2コマかけてゆっくりと左頬を粉砕していきます。
ぶん殴ってスカッとするのはいいのですが、表面にいくらダメージを与えたところで回復してしまいますからこんなものは所詮パフォーマンスでしかなく、単なる男同士の意地の問題。俺の方が強いぞと証明したいだけの示威行動です。

戦いの流れを制するためには相手の動きを封じ、巨人化を解いて無力化させるか、もしくは硬質化をなんとかした上で弱点部分(中の人)を破壊して絶命させるしかありません。あるいはミラクルが起こって説得、もしくは第三勢力の出現によりやむをえず共闘みたいな流れ。

筆者の意見としては、ライナーはここで惨たらしく何の救いもなく、あっけなく死ぬべきだと思っています。そしてエレンに消せない呪いをかければいい。エレンはその罪を背負って苦悩し、それを乗り越えながら生きていく。
もちろん筆者はライナーが嫌いではありません(そもそもこの作品に嫌いなキャラクターなどいません)。
作中で描かれたライナーの強さや弱さはとても魅力的です。

魅力的なキャラが特に救いなく死亡するときの喪失感というのは、漫画作品鑑賞において一種のドラッグです。
決 してそれを積極的に望んでいるわけではないのですが、キャラクターのそれまでの生きざまが花火のように散華する瞬間には、切なさが感慨となり、大切なもの を粉々にぶち壊す薄暗い快感を伴って胸に込み上げます。(無論ただ使い捨てにすればいいというわけではないので作家の力量が問われる部分です)
そういった喪失感を味わいたい方におすすめな作品は「狼の口」「アカメが斬る」あたりでしょうか・・・。

そ ういった筆者の好みはさておき、ライナーとエレンの我の張り合いはまだ始まったばかり。エレンも余裕綽々で「おらどうした、立てよ」的な風情でライナーを 見下ろし、対する鎧も「野郎、いいもん持ってやがるぜ」といわんばかりにゆっくり立ち上がり、互いに次の手を探っているよう。そこへ控えるのは謎の新兵器 「雷槍」を携えたミカサら別動隊でした。

鎧の巨人と獣の巨人を同時に相手にすべく戦力を二分した調査兵団。次号、雷槍が炸裂するか?

つづく

 

雷槍

謎の新兵器。立体機動装置のブレードの代わりに装着されており、銛のような姿をしています。

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字面からは電撃系シビレ罠を想像してしまいますが、この世界には高電圧を任意に発生させる技術は普及していないと思われます。(そもそも電気が実用化されていない)



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